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フェロー・アカデミー
2024年インタビュー

Interview

添削指導で表現の幅が広がりました

「海外の本の魅力を日本の子どもたちに伝えたい」と、出版翻訳者を志したきっかけについて語る中野睦さん。

1年ほど前から通信講座の受講を続けている中野睦さんの例を紹介しよう。児童英語教師を務めていた中野さんは、「海外の本の魅力を日本の子どもたちに伝えたい」と、出版翻訳者を志すようになった。地方在住であることから自宅で受けられる講座を探し、まずはフェロー・アカデミーの通信講座「翻訳入門<ステップ18>」で、翻訳の基礎を身に付けることにした。「文芸作品やビジネス文書などさまざまな文章に触れる機会がありましたが、やはり私は出版翻訳の道に進みたいと、次に通信講座で初級「出版基礎(ライト版)」の受講を決めました」。

「出版基礎(ライト版)」は、月2回課題を提出して、動画による解説で学ぶ3カ月間の講座だ。「ミステリー」「ヤングアダルト」「自己啓発」「社会科学」と、短期間のうちに4ジャンルの翻訳を経験することができる。

「課題の提出期限さえ守れば、あとは自分のペースで進めることができます。出版翻訳の世界で活躍中の先生が解説してくださる動画では、「こういう場面ではこう訳せばいいのか」と、理解を深めることができました。課題は添削トレーナーの方が丁寧に添削してくださり、私の訳文を生かしつつよりよい訳にするためのアドバイスをいただきました。おかげで、表現の幅が広がったと感じています」

「出版基礎(ライト版)」を終えた今は、ライブ配信講座の中級「児童文芸」に進んでいる。「文芸作品には著者による独特の表現があり、それを正確に読み取ってわかりやすい日本語にする必要があります。いずれ自分の訳書を出し、著者の思いを責任を持って読者に届けることができる翻訳者になりたいと思っています」

翻訳者が一生つきあうべき話題をカバー

「出版基礎(ライト版)」を監修した加賀山卓朗先生は、「出版翻訳はまったく初めての人、これから出版翻訳の世界に触れたい人に挑戦してほしい」と語る。

「出版基礎(ライト版)」を監修し、動画で解説を行っているのが、『レッド・ドラゴン』『大いなる遺産』など多数の訳書を持つ、出版翻訳者の加賀山卓朗先生だ。「“ライト版”と称してはいますが、専門コース「出版基礎」のエッセンスを凝縮した内容となっており、翻訳者が一生つきあっていくべき話題をカバーしています。出版翻訳はまったく初めての人、これから出版翻訳の世界に触れたい人に挑戦してほしいと思っています」

ミステリーでは「誰の視点で訳すかを考える、視点の置き方」、ヤングアダルトでは「比喩の解釈の仕方」、自己啓発では「論理の流れの訳し方」等、出版翻訳者にとって要となる部分を重点的に取り上げ、その中には文法学習や調べものについての指導も含まれている。

講座開始時の英語力は、高校までに学んだことを復習して身に付けておけば問題ない。翻訳の勉強をしながら自分に足りないところを認識し、語彙や文法などを改めて学習していくといいそうだ。

受講期間中に1回、オンラインでも参加可能なスクーリングが実施され、学習のポイントなどを講師に直接質問することもできる。「1回の課題の分量が少なく、仕事で忙しい方にも続けやすい講座です。さらにじっくり勉強したい方は、修了後に中級のライブ配信講座「児童文芸」や「出版総合演習」、「ノンフィクション」などに進んでいただければと思います」

フェロー・アカデミーには仕事の機会が得られる求人ネットワーク「アメリア」があり、下訳やリーディング(原書の要約)など、出版社とかかわるきっかけ作りをすることもできる。「プロの翻訳者になるには、一人で勉強を続けるだけでなく、第三者の視点を得ることが大切です。講座での添削を経て、自分の訳文にさらに磨きをかけてください」
※本インタビューは2024年時点の内容です。

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