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アイ・エス・エス・インスティテュート
2023年インタビュー

Interview

受講の「継続」を支える仕組みが充実。細かなレベル分け、相談体制…

柴原早苗先生
「通訳も翻訳も日々勉強ができて、新しいことをどんどん吸収できるたいへんありがたい職業です。そんな刺激のある仕事にぜひ挑戦してほしいと思います」

語学系技能の習得で大事なことのひとつは「継続」だ。アイ・エス・エス(以下ISS)・の通訳者・翻訳者養成スクール「アイ・エス・エス・インスティテュート」では、継続を可能にするさまざまな仕組みが用意されている。

例えば通訳コースのきめ細かいレベル設定。受講前に語学力を含む通訳力のレベルチェックテストを実施し、能力に合わせたスキルアップができるように設計されている。通訳コースの一番初歩のレベル「通訳準備科」の授業で必要とされる語学力の目安は、TOEIC800~900、英検準1級程度。その上に7段階あり、全8段階にレベル分けされている。

通訳コース「本科2」の講師を務める柴原早苗先生によると、現在はコロナ対策もあり、1クラス定員12名でのオンライン授業が行われているという。「英語→日本語」と「日本語→英語」の訳出訓練を毎週1回、交互に開講する。1回の授業は2時間15分。柴原先生が担当する「英語→日本語」クラスのメニューは次のような内容となっている。

まず単語テストを通訳に必要なクイックレスポンスで行う。次に前回の授業で扱った教材の復習を行い、その後、その日の初見教材を用いてシャドーイングと逐次通訳に取り組む。受講生はそれぞれについてフィードバックを受け、最後は初見教材のスクリプトを見ながら訳出のポイントや文法に関する説明を聞く。

受講生の9割は社会人だ。柴原先生は次のように言う。
「それぞれの受講生が専門分野を持っていらっしゃるので、通訳者としての聞きやすいデリバリーについて助言したり、気になる癖を修正したりすることが多いですね。また、通訳者は専門外のさまざまな分野の仕事を請け負いますので、事前に初見教材のテーマを出題した上で、勉強の仕方を実習します」

「英語は話せても通訳は難しい」会社で通訳を任された受講生が増加

ここ10年ほどは、「英語が得意」という理由から社内の会議で通訳業務を担当したことがきっかけでISSの門を叩いた、という受講生も増えてきた。「英語が話せても通訳は難しい」と実感したことから、体系的に訓練する必要性を感じたのだ。

受講生同士が励まし合える仕組みもある。
「クラスごとにメーリングリストが作成されていて、クラスメイトと情報交換できるようになっています。授業に関する情報はもちろん、学習方法や個々人が普段使用している学習用のアプリやサイト情報などを共有したり、同じ目標を持つクラスメイト同士が励まし合ったりする中で、モチベーションを保ちながら勉強を続けられる環境をご用意しています」(ISSスクールマネージャー・亀井千秋さん)

仕事との両立に悩む受講生も多く、具体的な相談窓口として教務スタッフの無料カウンセリングが活用されている。

ISSの大きな特徴は、充実したキャリアサポートである。通訳・翻訳コースでの学びが仕事につながる連携がしっかりできているのだ。

ISS人材サービス部門が人材派遣や人材紹介の形で、大手外資系優良企業を中心に、社内通訳・翻訳、バイリンガル秘書などの仕事を紹介している。通訳エージェント部門では幅広い業種・業界でのフリーランス通訳のお仕事を紹介。翻訳は、グループ会社で日本最大手の翻訳エージェントである㈱翻訳センターが、同校に在学中からレベルやバックグラウンド、得意分野に応じた仕事を紹介している。前出・亀井さんはこう話す。

「初歩レベルでも当校のエージェント部門を通じてお仕事紹介の機会を提供しています。さらに当校で学習を続け、ある程度の実力がついたら社内通訳や社内翻訳のお仕事をご紹介できます。また、すでにフリーランスとして活躍されている通訳者・翻訳者でも、ブラッシュアップのために受講し、より難易度の高いお仕事を目指す方もたくさんいます」

無料の体験レッスンで自分にあったクラスを選ぼう

さて、通訳・翻訳クラスに興味がある場合、どのようにクラスを選べばいいのだろう。
お勧めは無料体験レッスンで、興味のあるクラスに参加が可能。4月コース入学に向けた体験レッスンが3月上旬から始まるので、ISSのウェブサイトやTwitterなどで最新情報をチェックして参加するとよい。

通訳に向いている人について柴原先生はこう話す。
「何にでも興味を持てる〝好奇心〟、地道に勉強できる〝向上心〟、そしてプロになっても常に勉強をいとわない〝謙虚さ〟、この3つがある人ですね。付け加えるとすれば、通訳当日に最高のパフォーマンスを発揮できるような、体調管理ができる能力も大切です」

授業はすべてオンラインのため、居住地を問わず参加が可能だが、4~5カ月にわたるレギュラーコースの受講が難しい場合で、不得意分野の補強や特定のスキルのブラッシュアップを希望している人には、短期集中コースという選択肢もある。また、決まった曜日や時間の授業に参加できない人にはeラーニング講座がお勧め。

なお、お申し込み前であっても、受講に関する質問や相談がある場合には、教務スタッフによる無料カウンセリングの申し込みが可能なので、まずはスクールに臆せず相談するとよい。

柴原先生は、通訳・翻訳志望者にこんなメッセージを送る。
「受講しようかどうか迷っていて何もしないのはもったいないと思います。体験レッスンもレベルチェックテストも、受けていただくことで客観的なフィードバックが得られるので、ぜひチャレンジしていただけたらと思います。通訳も翻訳も日々勉強ができて、新しいことをどんどん吸収できるたいへんありがたい職業です。そんな刺激のある仕事にぜひ挑戦してほしいと思います」

※本インタビューは2023年時点の内容です。

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