Interview
あらゆる分野に対応する実力をつける
NHKのニュース放送で通用するのは、トップレベルの通訳・翻訳スキル。「このレベルを目指して学ぶ方々は、国際会議の通訳や企業のビジネス文書の翻訳など、ありとあらゆる分野に対応した力をつけることができます」と、スクール担当者は語る。
多くの人は、「英語マスターコース」からスタートする。このレベルには、通訳に必要なリスニング力を徹底強化する「ニュース英語」と、日英翻訳の基礎となる「ライティングスキル」の2講座がある。いずれもTOEICテスト850~950点レベルの英語力を前提とし、すでに英語を使って仕事をしている人などが、自身のキャリアをさらにステップアップさせるために集まってくる。
これらの講座で基礎力を鍛え抜いた人たちは、さらに上のレベルの「通訳・翻訳コース」で学んでいる。入学時の試験結果によっては、このレベルからの開始も可能だ。ここでは、NHKニュースや国際放送で実際に通訳や放送原稿の翻訳などに携わっているプロたちが、講師として指導に当たっている。翻訳については日英翻訳に特化し、英語圏のメディアでも通用する、洗練された英文ライティングを学ぶのが特徴だ。通訳・翻訳にまつわる高度な知識を学ぶと同時に、現場でしか得ることのできないスキルを実践的に身につけることが可能だ。
将来も助け合うことができる、共に学ぶ仲間を作る
教材には、ニュース映像や社会問題に関するスピーチ、記事などを使用する。最新の話題に絶え間なく接することで、通訳者・翻訳者に必須とされる広範囲な知識を自分のものにしていく。
受講途中から実際にプロとして仕事を始める人は多く、トップレベルの「プロフェッショナルコース」修了後は、「バイリンガルグループ」に登録し、フリーランスの通訳者・翻訳者・ライターとしてNHKの番組等で仕事をするチャンスを得る。
「実際に登録者として活躍するレベルに達するのは、あたかもプロのアスリートのように、どん欲に学んだ方々です」と、スクール担当者。どのコースでも、受講生の多くは社会人で、平日の夜や土曜日の日中を利用して通学している。いったんキャリアを退き、英語力を生かした仕事復帰を目指して平日の日中に通っている主婦や定年退職者も含まれる。皆に共通しているのは、「プロになりたい」という強い気持ちを持ち、少しの時間も惜しんで学ぼうとする姿勢、講師からの教えを進んで吸収する柔軟性だ。
「思うように訳すことができず落ち込んでしまうこともあるかもしれませんが、講座では他の受講生の訳を参考にし、お互いに励まし合うことができます。そうやって共に学んだ仲間と、将来、通訳ブースで席を並べて互いに助け合うということもあるのです」。
プロの通訳者、翻訳者として通用するレベルとはどのようなものなのか、ぜひ一度体験授業や説明会に参加して確認してみよう。
※本インタビューは2023年時点の内容です。