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通訳・翻訳業界の総合ガイド

フォアクロス

最新の翻訳環境を備え、現場の声を生かして映像翻訳者を指導

翻訳

字幕翻訳・吹替制作などを手掛ける映像制作会社として、現場の声を反映させながら、即戦力となる映像翻訳者を育成。未経験者からスキルアップを目指すプロまで、幅広い受講生が学んでいる。修了生の葛谷祥子さんと鈴木敦史先生に、信頼されるプロになるための道のりを聞いた。

Interview

今、翻訳者に求められていることがわかる講座

プロとしてのスキルアップを目指し、活躍の場を広げた葛谷さん

フリーランスの映像翻訳者として自宅で翻訳の仕事を始めていた葛谷さんは、ふと「このまま漫然と仕事を続けていていいのだろうか」という疑問を抱くようになった。「仕事は日々流れていくだけで、いい、悪いというフィードバックが来ることはありません。しかし、翻訳は『ここまで力があればいい』という到達点がなく、常に勉強を続けていく必要がある仕事です。『今の自分は100%ではない』『もっと上を目指せるはず』と感じていたときに、フォアクロスの映像翻訳講座と出会いました」

フォアクロスは幅広い実績を持つ映像制作会社で、現場に立つ現役の担当者たちが、講師として翻訳者養成講座で指導を行っている。「現場の人にしかわからないこと、翻訳者に今求められていることがわかるはず」と、プロのブラッシュアップも可能な「マルチリンガル字幕プロ」、字幕のタイミングと読みやすさを学ぶ「スポッティング技術」、吹替翻訳を習得できる「マルチリンガル総合吹替」を並行して受講することにした。

「吹替の講座では、私の書いた翻訳台本をプロの声優さんが実際に読んでくださる授業があり、『日本語の力をもっと磨かないと』と、気持ちが引き締まりました。セリフが読みやすいかどうか声優さんが直接教えてくださり、この方たちのためにいい訳を作らなければ、と心に誓いました」

変化が激しい映像翻訳の最新の環境に触れる

映像翻訳制作者として現場の声を伝えながら指導する鈴木先生

葛谷さんを指導していた鈴木先生自身、日々現場で映像制作の仕事に携わっている。「映像翻訳の基礎的な技術だけでなく、それぞれのシーンに作り手のどういう意図が反映されているか、ブレスを取りながらも自然なセリフにするためのポイントといった、クオリティの高い翻訳を作るためのきめ細かい指導をしています」

映像翻訳の世界では翻訳環境の変化が激しく、字幕翻訳では従来、SSTG1やBabelといった字幕制作ソフトウェアの習得が必須とされてきたが、それだけでは対応しきれなくなってきた。「オンラインで映像を見ながら訳を入力するシステムなど、案件ごとに異なる作業環境に対応する力が求められるようになっています。私たちの講座でも、現場で必要とされるさまざまな事例を扱うことで受講生の方に柔軟な力がつくよう指導しています」

講座はオンライン授業と録画により開講。地方在住者や海外生活者も受講することができ、都合がつかない場合や欠席時は録画を見て学ぶことが可能だ。地方に住んで勉強と仕事を続けてきた葛谷さんは、「オンラインがあるからこそ、今の生活が成り立っています。画面を通して先生に直接質問できるのは、大変貴重な機会です」と教えてくれた。

修了後はフォアクロスのトライアルを受けることができ、合格すると映像制作部門から仕事の発注がある。無事合格を果たした葛谷さんは、以前から興味のあった子ども向けのアニメーションや長編アクション映画など、幅広い仕事を手掛けるようになった。「最初に映像翻訳の仕事を始めた頃は小学生だった娘も、今は中学生。時間に余裕ができて、翻訳の仕事にさらに力を入れることができるようになりました。娘も私の仕事に関心を持つようになり、一緒に映画を見に行ったりすることもあります」

翻訳について未経験の場合でも、「マルチリンガル字幕入門」でプロに必要とされる映像翻訳の基本的なルールを初歩から学ぶことできる。なお、フォアクロスの講座は日本語のテキストを使って洗練された訳文に仕上げるための指導を重点的に行っているため、英語以外の中国語や韓国語、スペイン語などの受講者も多い。制作会社としても33言語に対応している。多言語の語学力を持つ人が映像翻訳のスキルを身に付け仕事に繋げることができる、またとない機会だ。

プロの翻訳者としての活躍を志す人に向け、鈴木先生は「抱いた疑問をそのままにしておかない、解決するための行動力・探究心がある方が向いています。フォアクロスの講座を、その疑問を解消する場としてください」と語る。

「AIの進化もあり、映像翻訳を取り巻く環境は日々変わりつつありますが、AIは翻訳者のライバルではなく、味方につけて活用していくことが可能です。カリキュラムをアップデートして最新の事情に対応し、映像翻訳制作の現場に立つ私たちが、第一線の翻訳者を目指す方々をサポートします」


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通信・オンライン講座

マルチリンガル字幕入門

字幕翻訳に初めて触れる方が対象。用語や独特のルールなどの基本的なことから、実際に字幕に訳した文を画面上で試写するまで、短期間でひととおり学べます。日本語に直訳したテキストを使用するので、英語以外の言語が専門の方も多く受講されています。

受講回数
120分×6回(2カ月) もしくは、240分×3回
受講料
55,000円(税込、テキスト代別途)
マルチリンガル字幕プロ

入門クラスを修了した方、または同等クラスの基礎知識がある方が対象。テレビ、劇場、配信など字幕制作の現場で得ている生の情報を伝え、本当に必要な知識が過不足無く身につきます。課題はドラマやドキュメンタリーなど。自社の翻訳者育成事業なので、修了後にトライアル受験し、仕事に繋がった方も多数。

受講回数
120分×6回(5、6回目は180分 2カ月)※開催期により回数変更の場合あり
受講料
85,000円(税込、テキスト代別途)
スポッティング技術

カンバスSSTを使用し、短期間で翻訳を含むデータの作り方や設定について基本から学べます。配信作品などスポッティングについても精度が求められる時代になってきており、訳文ともに読みやすくする工夫、作業の時短方法など実務に役立つ内容です。

受講回数
120分×3回(1カ月)
受講料
45,000円(税込、テキスト代別途)※字幕プロと同時受講の場合 115,000円(税込)
「マルチリンガル字幕演習ゼミ」 マンツーマンクラス

字幕プロクラス修了レベルの方を対象に、さらなるスキルアップや様々なジャンルの作品への対策方法などを深掘りできます。マンツーマンなので、知りたいことをピンポイントで無駄なく学べ、学習者だけでなくすでに仕事にしている方も多く受講されています。

受講回数
40分×4回~(11:00~19:00 自由予約制)
受講料
4回チケット44,000円(税込、テキスト代別途)
マルチリンガル吹替

NETFLIXなど配信プラットフォームの拡大により需要が急増中です。収録現場を多数経験している制作会社から、台本の書式や、映像や音声の確認の仕方、台詞づくりまで盛り込んでいます.字幕しか経験のなかった方も、当講座を経て吹き替え翻訳者として活躍しています。

受講回数
120分×6回(最終回は180分 2カ月)
受講料
85,000円(税込、テキスト代別途)
日英字幕(オンライン)※オール英語

日本で人気のドラマやアニメに字幕をつけることを目的とした動画講座。日本語を確実に解釈する読解力と、万人が分かりやすい英語に書き換える語学力が求められますが、これからも確実に需要が伸びていく分野です。完全オンラインの動画講座(オール英語)で気軽に学べます。

お問い合わせ先

株式会社フォアクロス

  • 所在地:〒105-0004 東京都港区新橋 6-9-4 新橋六丁目ビル2F
  • TEL:03-5472-4096(代)
  • URL:https://f-cross.com/
  • ※営業時間:10:00~19:00

School Data

所在地

〒105-0004 東京都港区新橋 6-9-4 新橋六丁目ビル2F

問い合わせ先

電話:03-5472-4096(代)
FAX:03-5472-4097
WEB:https://f-cross.com/
メール:school@f-cross.com
※営業時間:10:00~19:00

コース

マルチリンガル字幕入門
マルチリンガル字幕プロ
マルチリンガル字幕演習
マルチリンガル字幕吹替
スポッティング技術
日英字幕       など

通信・オンラインの有無

マルチリンガルクラス Zoom受講可
日英字幕(オンライン)※オール英語

Recruiting Summary

入学時期

不定期開催

受講資格

実務レベルの語学力がある方(言語は問わず)

受講説明会

個別対応いたします。お問い合わせください

入学金 

12,000円(税込)

受講料(目安)

65,000~115,000円(税込)

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