【連載コラム 第19回】辛酸なめ子の英語寄り道、回り道
精神世界の健康セミナーで英語をインプット
先日、久しぶりに海外のヒーラーの方の来日セミナーに伺いました。ヴィジョナリー直観ヒーリング (Visionary Intuitive Healing)の創始者でヒーラーの著述家のイナ・シガールさんは、人体について長年研究した経歴があり、エネルギー医療の分野の草分け的な存在。体の各部位に不調を感じたら、それは体からのメッセージと受け止めて、ポジティブな言葉を唱えたり、悪い部分が浄化されるところをイメージして、自己治癒力を高める、という手法です。病院が苦手な自分には、もし効果があったらありがたいです。
「Ready to start today, by understanding more of the challenges of people in this room out there and people in Japan or have anything,」と、大きな声で話しはじめたシガール先生。会場にいる日本人の課題について知ろうとしてくださっています。
シガール先生はポジティブなエネルギーを放つ若々しい女性で、フリルのワンピース姿がおしゃれです。ふだんはオーストラリアに住んでいるとのこと。都内で行なわれたワークショップには全国から参加者が集まりました。遠方から来た方が何人か、シガール先生に自分の状況を伝えました。難聴や腰痛などの不調を抱える北海道の女性、日本の医療に問題があると思っている大阪の医師の男性、栃木在住で精神的にしんどさを抱えている若い男性など。
「Thank you for being here, being open mind.」と、オープンマインドな報告に感謝したシガール先生。女性の通訳さんが的確にスピーディに訳していました。医療用語や精神世界の用語などに精通していないとつとまらない仕事です。
「人間の体は7年の周期で変化しています。最初の7年間は、親のエネルギーの影響を受けています。親のフィーリングや問題も吸収してしまいます。やってはいけないと制限されると感情を抑えるようになります」
思い返すと自分が幼稚園の時に早くも膀胱炎を発症したのは、親の影響だったのかもしれません。
「7歳くらいになると親の影響から次第に外れていきます。9歳から14歳は、親に共感するか、反抗するかにわかれます。自分自身について考える旅が始まります。生殖器官や膀胱、仙骨が開発されていきます」
そして難しい年頃と呼ばれる思春期へ。
「14歳から21歳はホルモンの影響でエモーショナルです。自分の感情をホールドできません。そして自分というものができるのが21歳です」
通常の医療では、肉体にしか着目していないのですが、シガール先生はアストラル体やエーテル体といった目に見えないエネルギー的な身体も、心身の健康に影響しているとおっしゃいます。
「アメリカの多重人格障害の一例があります。ジェーンという女性は3つの人格を持っていました。ジェーンが人格1だったとき、彼女は糖尿病でインスリンや注射が必要でした。しかしジェーンが人格2になったとき、彼女は糖尿病ではなくなり、皮膚全体に発疹が出ました。最も興味深いのは、ジェーンが人格3になったときです。糖尿病も皮膚疾患もなかったのですが、目の色が変わりました。体の状態は魂やアストラル体に影響されているのでしょう」
シガール先生の話を聞くと、自分は具合が悪い、と思い込んだり、病気を過剰に心配することでも、その状態を作り出してしまうように思います。まさに病は気からで、心配しすぎるのをやめなければと思いました。
「肉体のあるところにはアストラルの体(astral body)もあります」と、シガール先生。心の傷がエネルギー的な身体に刻まれることで、肉体的な痛みとなって現れることがあります。
また、先祖が受けたトラウマが子孫に引き継がれることも。「トラウマは遺伝する」という研究についての記事を以前読んだことがありました。私の場合、母方の先祖が、親族の保証人になったことで株の損失で家を手放さなければならなくなったトラウマを引き継いでいるような気がします。シガール先生も、濡れ衣の罪で服役させられた祖父のトラウマの影響を感じることがあったとか。また、体の各部位の不調をもたらす精神的な問題について教えてくださいました。
「怒りは喉や肝臓で感じることがあります。怒りの下には悲しみがありますが、人は悲しみより怒りを感じたい傾向があります。悲しみは自分が弱くなっていると感じるから。腎臓は深い恐怖と悲しみを抱えています。その悲しみの多くは先祖のものです。肺にも悲しみがたまります。腰は家族に関わってきます。人工股関節置換術を受けた人は、家族の誰かを交換したいという思いを抱いていることも」など、ドキッとする話も出てきました。
「また、前に進めないときは脚に症状が出ることがあります。若い時にやりたいこと抑圧すると膝に出ます。40、50代でやりたいことを始めると、急に良くなったりします。背中は抑えているものが出るパーツ。内面に柔軟性があれば背中は問題ありません」
ということは、背中がガチガチな私は、思考の柔軟性もないということに……。自分の体に質問してみる、ということも重要なアクションです。
セミナーではシガール先生の誘導で、いくつかのワークも行なわれました。「自分で自分を治せる」というのがモットーです。立って両手を上げ、だんだん下ろしていき「ダッ」という音を発してグラウンディング(地球とつながる)する方法や、赤やブルー、紫などの炎をイメージして、調子が悪い部分を浄化するイメージをする、といったシンプルに見えて深いテクニックです。会場の全員で行なうことで一体感で場のエネルギーも高まっていきました。
「体が伝える秘密の言葉」(ナチュラルスピリット)という先生の著書にも、簡単なカラーヒーリングのテクニックが載っています。まず、右手と左手の指がそれぞれ合わさるようにしてこすり合わせて、体の前で少し両手を離します。手の中に赤いエネルギーのボールを思い描きます。赤は無限のパワーを持っています。体の疲れや衰えを感じる部位に手を置き、赤という色を吸い込みます。ゆっくり深呼吸しながら赤のエネルギーを全身に巡らせると、すぐに活力が湧いてきます。同様に青いボールをイメージしてやってみると、平穏さや落ち着きを感じ、痛みを感じるときはインディゴブルーのボールをイメージして、色を吸収すると効果的、だそうです。
シガール先生によると、赤やオレンジなど暖色はパワーが強いいので、服や食べ物でも意識して取り入れると良いとのこと。来日してすぐ気付いたのは日本人の服の色だそうです。
「I went around here with my daughter and I noticed that most people wear gray black brown or white. These colors don’t make you feel they’re the opposite.」
日本人の多くはグレー、黒、茶色、白などを着ていて、暗い色は感覚を麻痺させてしまうとか……。そういえば私も以前信号待ちしていたら、十数人の人が黒いパンツをはいていたのが気になったことがありました。
でも、日本人の服の色の話のあとには
「日本ほどおいしい食べ物がある場所は世界中どこにもありません。日本で2つ星のお店はオーストラリアでは10つ星に相当します」と、ちゃんとほめてフォローしてくださいました。日本人の自己肯定感も高めてくれようとするホスピタリティあふれる素敵な先生で、ポジティブな余韻に包まれました。
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