【連載コラム 第37回】辛酸なめ子の英語寄り道、回り道
モナコ出身、F1の貴公子の尊いオーラ

若者の車離れなどが言われていますが、F1人気は高まっていて、先日鈴鹿市で行われたF1日本GPの3日間の観客数は31万5000人。30万人台を突破したのは20年ぶりだそうです。その人気の理由の一つはF1レーサーたちの魅力かもしれません。中でもビジュアルが素晴らしいと言われているのが、シャルル・ルクレール。フェラーリ所属のドライバーでモナコ出身の28歳です。ヒゲでワイルド感を出しながらも気品が溢れ出ていて、甘いマスクが魅力です。さらにピアニストとしても活動し、チェスの才能もあるというポテンシャルの高さ。狭い日本でスーパースター、大谷翔平を崇拝していたのですが、世界に目を向けたら同じくらいすごいお方がいると気付かされました。

先日、そのシャルル・ルクレールが日本GPのために来日している期間に開催されたイベントに伺いました。「シーバスリーガルのグローバルアンバサダー、トップF1ドライバーのシャルル・ルクレールを迎える一夜限りの特別なカクテルイベント」です。スコッチウイスキーで有名なシーバスリーガルのカクテルを飲みながら、シャルル・ルクレールの姿を拝めるというめったにない機会。会場は銀座のGinzaNovo内のクラブ、 RAISEです。
芸能人やインフルエンサーの方々も集まった華やかなパーティ会場。椅子に座ろうとしたら「そちはインフルエンサーの方が座るので」とどかされ、人が密集するゾーンで立っていることになりましたが、F1界の貴公子、シャルル・ルクレールがもうすぐ登場すると思うと苦になりません。フェラーリのキャップをかぶったモデル風の美女もいて、高揚感が渦巻いていました。
MCはF1実況でおなじみのサッシャ氏。まず、シーバスリーガルというブランドのキーワードである「成功」に欠かせない4つのファセット、「Time (時間)」、「Craftsmanship (職人技)」、「Inspiration (ひらめき)」、「Innovation (革新)」についてのアナウンスがありました。「ファセット(Facet)」とは宝石のそれぞれの面という意味合いで、成功という輝きの様々な側面を表しているそうです。今後使ってみたいエクスクルーシブな単語です。グローバルアンバサダーのシャルル・ルクレールはまさに成功の象徴。シーバスリーガルの名誉マスターブレンダーのサンディ・ヒスロップ氏に続いて、シャルル・ルクレールが登場すると会場は歓声に包まれました。
壇上のシャルル・ルクレールは黒いスーツを着こなし、穏やかな笑みを浮かべています。会場で遭遇した編集者さんによると、働き者で17時からずっと各媒体の取材を受けていたそうですが、疲れも見せず、貴公子然としています。まず、「東京は素晴らしい街。食事も美味しいです」とほめてくださって、好感度がますます高まります。
会場中の女性の熱い視線を浴びているシャルル・ルクレールですが、実は最近結婚したばかり。24歳の完璧なルックスのインフルエンサー、アレクサンドラ・サン=ムルーとモナコで親しい人たちだけの小さな結婚式を挙げたそうです。「今の気持ちは?」と話を振られて「I feel good.」とコメント。「結婚式は特別な瞬間。アレクサンドラと一緒の忘れることのない時間でした」「I’m very very happy.」とのことで、お幸せそうで何よりです。どのくらい前世で徳を積めばこんな完璧で素敵な2人のような人生になれるのでしょう……。自分と比べるとついシーバスリーガルを飲んで現実逃避したくなります。
イベントでは、シャルル・ルクレールにインスパイアされて作ったという特別な限定のカクテルが紹介されました。「シーバスリーガル18年ミズナラ」をベースに、梅酒やハチミツ、桜の香を配合。シャルル・ルクレールは、シーバスリーガルの楽しみ方について聞かれると、「家族や親しい友達と、どんな小さな瞬間もお祝いしたいです。大切な人たちと過ごす価値のある瞬間は、すべて祝うべきものだと思います」と語りました。日々感謝することが大切、というのはよく言われますが、そこからさらに一歩進んで「日々祝う」、そのセレブレーションマインドが、さらに祝われるような状況を引き寄せるのでしょう。ポジティブシンキングの進化系を学びました。
「そうやって、乾杯して、みんなで祝うんです。日曜日のレースが終わったら飲みたいですね。優勝を目指して、祝えることがあったらみんなで祝いたいです」と、数日後に控えた本戦への意気込みを語りました。
その言葉は現実になり、日本GPでシャルル・ルクレールは3位にランクインし、表彰台に上がりました。貴公子なのに、大胆に追い抜いていく姿に痺れました。セイフティカーのタイミングが良ければもっと上に行けたかもしれませか。表彰式にご臨席された彬子様に対し、礼儀正しく帽子を脱いで深々とお辞儀をする姿が賞賛を集めていました。モナコ出身の品格を見せられ、ますます推したくなりました。
シーバスリーガルのイベントでは最後に皆で乾杯する場面があったのですが、マスターブレンダーのサンディ・ヒスロップ氏先導で、スコットランド式で行うことになりました。
「In Scotland, when we are celebrating with a drink, we don’t say kanpai and, and we don’t say cheers either. 」
その代わりに叫ぶのは「Slàinte mhath(スランジャバー)」という掛け声だそうです。スコットランドの言葉で「健康」を意味しているとか。日本の「乾杯」は陰謀論好きの人によると、「完敗」に通じ、GHQが日本人のパワーを封じ込めるために言わせているそうですが……。それは本当かは置いておいて「健康」と叫ぶのは良い風習なのであやかりたいです。
でも、ただ叫ぶだけではなく、スコットランドでは、ものすごく怒っているように言うのが正式な乾杯だそうです。
「I want every single person in this room to see “Slàinte mhath “, like they are very, very angry,」とサンディ・ヒスロップ氏が、乾杯の作法を指示。「3、2、1、スランジャバー!!」と、皆で怒った顔で叫ぶ、というシュールな乾杯で盛り上がりました。でもそんな刹那的な怒りの感情も、ウィスキーの中にとけてゆき、お酒の深みを増しているようでした。
貴公子シャルル・ルクレールと一緒に叫んだ「スランジャバー(怒)!!」。これからもストレス発散で時々叫びたいです。


